ひらきなおり日記

ロスジェネのライフ

会社に大きな損失を出した人がなぜか昇進した話

会社の評価制度について、年功序列の意識がなくなりつつある今、老舗の大手企業以外は、組織体制が大きく変化しているところがあるのではないだろうか。

私の今いる会社も同じで、今までだったら新人→中堅→シニアレベル→リーダーみたいなステップを踏んだ階層だけだったが、そこにプロフェッショナルという項目が追加された。とはいえ、プロフェッショナルな肩書きを持つ人を見たことがない。

・・・

まぁ、世間一般の動きは置いといて、私が遭遇したヘンテコな人事について書いてみる。

 

出世欲のある有望な人が突然退職

先日、別部署ではなるがコンスタントに昇進していた同僚が突然退職してしまった。ポジションも給料もいいのに、である。

ウワサによると、あるプロジェクトで大きな失敗をし、会社に損失を出した人が自分より先に昇進したからだそうな。私も損失を出していることは知っていたが、担当者が昇進したことは知らなかった。

ちなみにそのチームは、彼以外にも同時期に退職した人が何人かいた。

何が理由で昇進させたのかは知らないが、マネージャー陣の今後の評価について疑問を感じたのとモチベーションが下がって去っていったのだろう。

そりゃ、そんなことされたら何を正解にすればいいかわからなくなりますよね。

 

何故こんなことが起きるのか

周囲の憶測では、うまく渡り歩いて(いわゆるゴマすり的な)いた人だったのではないかということで一旦ウワサ話を終了したが、私自身はまだわだかまりがあった。

そこで「失敗した人 出世」で検索したところ、どうやらこのような評価は世間一般でもあるようだ。

next.rikunabi.com

損失を出した人がどうして昇進したのか。それは以下のようなことが考えられる。

  • 上司の課題に果敢に取り組んでの失敗だったから。
  • 失敗に関するロジックが正当だった。
  • プロジェクトは失敗したが責任者としての責務を全うした。
  • プロジェクトは失敗しても次回のプロジェクトは成功させる見込みを感じた。
  • 評価した人以外、同僚や部下からも信頼が厚いように見受けられた。

まぁ、そんな理由だと納得は行きます。ただ今回は、同じチームの人が何人も退職してしまうという結果を招いた。ということは、そんなに信頼の厚い人ではなかったようだ。

そして、そのプロジェクトは失敗する前からリスクを噂されていた。プロジェクトに関わってない人でもわかるくらいのリスクだった。

 

縦割りの組織体制の危うさ

評価が各部署で異なるのは当然だ。業務内容が違うのだから。逆にそれを逆手にとって専門外の人間は口を出すな、というのも間違っている気がする。口は出さなくても、見えてるものは見えている。
専門外だからと言って、ベースにあるもの(たとえば資料の作り方やスケジュールの管理など)は共通認識を持たなければ意味がない。それができて当たり前なのだが、意外とそういうところができない人がいたりする。(つまり、クライアントに迷惑かける)

そういう負のループを生んでいるのは、縦割りの組織体制で、外からだと何をしているのかわからない、具体性に欠けるところをおざなりにしているからだ。
例えば、一方の部署では「こんなの使えない」と思われる企画書でも、他方の部署ではOKを出してクライアントに堂々と見せるとか。
それもこれもパフォーマンスの標準値の統一化がされてないからだろう。
そんなところで他部署と総合で評価が決まるのであれば、たまったものではない。
でも、意外と大手企業にはそんなことがあるんじゃないかな。「大手」という肥後の元で仕事をしていたら、自分が正解という根拠なき自身が湧いてくる人はたくさんいると思う。
辞めていった人たちが、今納得のいく転職をしていたらいいのだが。
「会社」という組織でどんぐりの背比べに夢中になってもバカバカしいと一蹴するくらいでいいのだと思う。