ひらきなおり日記

ロスジェネのライフ

「人事アンケート」はいじめ対策の「話し合い」に似ている

 

 

先日、人事部からこんなアンケートがきた。

*********

上期の賞与評価について調査を行っています。上長のフィードバックについて以下当てはまる項目にチェックをお願いします。

 

□1.上長から評価シートを元にフィードバック後、賞与を提示された。

□2.上長から評価シートなしにフィードバック後、賞与を提示された。

□3.上長ではない人から評価シートを元にフィードバック後、賞与を提示された。

□4.上長でない人から評価シートなしにフィードバック後、賞与を提示された。

□5.フィードバックなしで、賞与を提示された。

 *********

私の会社は上期下期で「評価シート」なるものに5段階評価をする。自分と上長、そしてグループ長がそれぞれ評価して照らし合わせて決定し、賞与に反映される。

…普通だと、全社員が「1.」に該当しないとおかしい。

だって、賞与を決定するために上長と部下が結構な時間を割いて評価シートを作ってるのだから。

とはいえ、後日、このようなアンケートが送られてくるということは、評価シート無視、上長以外の人に共有するというプライバシーの保護無視、評価すら教えない人権無視みたいな扱いを受けた人がいるのだろう。

 

そして人事部に苦情がきたのか、このアンケートである。

正直、私はこのアンケートをスルーした。例え該当が「1.」でも、である。

 

アンケートを実施したからといって、やり直しは聞かないのだ。そして、個人情報ダダ漏れの過失(上長以外の人が賞与提示するとか)がある限り、今後もその可能性はある。

 

改善する気のなさそうなアンケート

こんな解決につながらない対策は、ニュースでよく見る学校や教育委員会の「いじめ対策」に似ている。

調査はしていました、業務を全うしていました、以上。

もし、いじめた張本人を知っていてもその人を呼び出して尋問することはない。問題に巻き込まれたくないからだ。

今回の人事アンケートもそうだろう。怠慢な上層部の課題を改善することが目的ではなく、苦情をその場しのぎ扱いして、とりあえず調査しているから沈静化してくれというのが狙いだろう。

 

だって、結果が出てこないのだから

この手の人事アンケートが時々あるが、アンケート結果を公表する、または制度の改善と言った話を聞いたことはない。

おそらく結果がよくないのだろう。結果がよければ公表する。というか、こんな苦情アンケートしない。

上記のようなアンケートを実施すること、イコール苦情が多発しているのがバレバレである。

ある会社は、部下や外部の人間が上層部を評価する制度を設けていたりする。

今はモチベーションクラウドのような第三者機関がアンケートを実施し改善策を提案するというサービスもあるが、組織全体、チーム全体の話であって、個人の評価ではない。部下は評価対象なのに、なぜ上司は評価されないのか。また、上司は上層部でしか評価されないのか。

www.motivation-cloud.com

 

問題は評価ではなく、給与に反映されること

人間関係がややこしくなったところで、おそらく組織で働いている人間は修復がゴールではないだろう。

今まで散々ひどい扱いしてきた人と仲良くなりたいですか?「ごめん」と謝ったら一件落着なのか?

そうではない。仲悪くても、正当な評価があれば問題にはならないはずだ。

そうなると、給与・年収に関する評価を一個人に託さない方法を考えるべきである。

 

コト・モノ・関わる人全てを味方につけること

一個人の評価で一喜一憂してもしょうがない。だったら、どうするか。

とりあえず、直下の評価者のいうことはスルーして、周りをうまく巻き込むことである。第一に目標設定した段階で、実現可能かどうかを優先に考えること。スキルアップや野心は二の次。まずクリアできる目標か。無理がないか。ここをクリアしないと、前に進めない。第二に、設定した目標は逐一チェックして、現時点でクリアしたものに関してはその詳細と日時、エビデンスとなるものを揃えておくこと。例えば、新規案件の獲得であれば、どこのクライアントのプロジェクトに参加したか、チーム編成、純利益などをメモしておく。それを積み重ねることで、いざ評価になった時に実績として使える。

また、参加したプロジェクトのプロジェクトマネージャーからも評価をもらっているとベストである。「〇〇さんからこういう評価もらってます」という、直属の上司が知らないところでもしっかり頑張っていることをアピールできるからだ。

一番いいのは、上司のさらに上の上層部が自分の評判を知っていることである。ゴマをすれというわけではなく、もっと上の人間が関わっている、もしくは内情を把握しているプロジェクトに参加していると話が早い。そうやって周りから固めて、身動き取れなくするのである。

 

会社をやめる原因の大半は人間関係と言われる。でも、転職すれば解消されるかと言えばそうではない。結局、組織に属する限り(フリーランスであっても)、人間関係の悩みは必ずつきまとってくるのだ。

だからこそ、人間関係で困ったことになっても悩まない。対象者をいかにスルーして、自分のポジション(それは役職や役割という意味ではなく、継続的に求められる人材)を維持するかを考えることが得策なのである。