どこにでもいる!?「モテるデブ」
先日、出社するなり後輩から、
「ひらきさん、木嶋佳苗、事件になってますねー」
とニヤニヤしながら言われた。
ちょっと前に、飲み会の席で木嶋佳苗を話題にしていたのだ。
彼はそれを思い出したのだろう。
木嶋佳苗自身のニュースはさておき、どこにでも1人はいませんか?
モテるデブ。
会社の同僚、学生時代の同級生。
明るく、人をのせるのがうまいデブ。
私の周りは、います。
ムカつく、嫌いという訳ではありません。その生態が、私にとっては不思議なのです。
彼らは男性を虜にします。
同じ部署の同僚にいるんです。木嶋佳苗みたいな人が。
で、ある日「〇〇さん、木嶋佳苗みたいだよね」と後輩に言うと、
「!!!」
という返事がきました。そして、彼は言いました。
「いやー、ひらきさんもそう思いました?ああいう人って結構いません?僕の前の会社にそっくりな人いました。すごい太ってるし、口うるさいんだけど、すげーモテる人。僕はああいう人のこと、モテるデブって呼んでるんですけど」
---------------------------
基本的には男性としか話さない。たまに女性と話しているところを見ても、目上の女性だけ。そして話題は、食べ物と恋愛について。誰かがお土産を配ろうものなら、一番に食いつきます。
とはいえ、その姿が陰険には映らないんです。
なぜなんだろー・・と考えました。
結論、デブだから。
そう、彼女は側から見るとコンプレックスにもなりそうな自分の体型のメリデメをよくわかってらっしゃるのです。
デブのデメリットを挙げることは誰にでもできるでしょう。
・多数の男性からモテない体型
・着たい服に制限がかかる
・動きが鈍くなる(鈍く見える)
などなど。では、
デブのメリットとは。
・男性から見て初対面で女性を感じられにくく、気を遣うことが少ないので距離が縮まりやすい。
・明るく振る舞うと、コンプレックスをカバーしている頑張り屋さんに見える。
・明らかに食べることが好きそうだから、食の話題が豊富そう。コミュニケーションしやすい。
などなど。
男性は、そういう内に秘められたものを感じ取る(勘違いする)ことで、気持ちが恋愛へと発展していくのである。
そして、デブであることを「隙の多い女」に見せることで、懐に入ってこようとする男性を毒グモのように囲い込んで捕まえて身動き取れないようにするのである。
---------------------------
彼女たちの特徴はもう一つある。
結構、わがままなところだ。そして、我慢せず口にして正当化する。
カロリーが多いからか、わがままっぷりは夕方から夜にかけて始まる。
上司を捕まえての口論(彼女が一方的に話しているだけなのだが)、電話口での文句・・
疲れ切った心と体に「もうすぐ終わるからー」と言い聞かせながら残業している私たちをよそに彼女たちは元気に持論を展開しているのだ。
そして、上司も電話相手も彼女らの応戦に負けてしまうのである。
おそるべしだ。
午前中はランチに何食べるかを考えて、
午後は男性の同僚と打ち合わせでもない会話をひたすらしまくり、
夜は上司に文句である。
そして、帰りに別部署の男性にご飯の約束を取り付ける。
(「お仕事の話が聞きたいんですけど、業務時間だとお忙しいと思うからランチのついでにどうですか?」と軽い感じで誘う)
だからと言って、そんな彼女たちが羨ましいとは全く思わない。明るくてポジティブなところはいいことなんだけど、見習いたいとは思わない。なんでだろー・・
・・私の自問自答は続くのであった。